ハチコウマエというリンゴ置き場。。。





ハチ公前で
待ち合わせをした
二日間。

連休前夜ということもあり
ハチ公前は
たくさんの人で
ごった返していた。

ここは異国か!?

と自分の目を疑ってしまうほど
外国の方々が
絶え間なく行き来していた。

勿論
ハチ公前には
様々なジャパニーズもいて。

ギャル男に
ギャル女。
Bボーイに
Bガール。
高校生に
私達。。。

そんな中
中でもひときわ目をひく
つわものが。


彼は
(ぃゃ。彼女か!?)
ハチ公前、という約束を忠実に守り
ハチ公の前というより
ハチ公の足元から
微動だにしなかった。

ハチ公の足元といっても
なかなか本格的な足元で。
ハチ公の座った状態の2本の前足の間に
スッポリと収まっている感じだった。

微動だに
といっても
彼は
誰かから刺激を受けると
少しだけ向きをかえ、
位置を変えていた。


彼は
まんまるだった。


私が初めて彼を見つけたとき
彼は真ん丸かった。

少しだけ艶を帯びたその肌に
渋谷のネオンを受けて
輝いて見えた。


ケレドモ気がつくと
彼は

なんと小さくなっていた。


それもキレイに。

4等分されてしまったのだと思う。


そぅ。

ハチ公前に静かに置かれていた
りんご
は。

誰かの手によって。
4等分されていた。

少し目を離した
ほんの数分で
リンゴは
綺麗に
4等分されていたのである。

それも
ナイフで。


4等分されたであろうリンゴの破片は
3つしか残っていなかった。

目を凝らしてあたりを見渡すと
異国の方が
何かを頬張っていた。


間違いなく
りんご
だった。

ヨーロッパで幾度となく見た光景が脳裏に蘇り
重なった。

欧米な彼は
無くなったとおもった一欠片を
おしみなく味わい
頬張っていた。


彼が切ったのだろうか。。。




残りの3つの破片は
内側の白い肌を
上に向けて。
照れくさそうに
渋谷の夜空を
静かに見上げていた。


3つの破片に
再びいたずらの手が伸びたのは
それから間もなくしてだった。


渋谷を代表しそうな
ギャル男達が
りんごを見つけ
手を伸ばしたのである。


ギャル男は
罪もないリンゴを見つけると
指差し
笑い。

そして
手に取った。

手に取られたリンゴは
からかわれるように
笑われながら
彼らの手から手へ
回された。


なんだか
少し
切なかった。


ぐるりと一周彼らの手元を回りきると
リンゴは
最初にリンゴを手にとった彼の
口づけを受けた。


同時に
かじられ
大きな歯型を刻まれていた。


ギャル男は
笑いながら
リンゴをかじって
笑いながら
リンゴを戻していた。


ギャル男にかじられたリンゴは
再び
ハチ公に寄り添うようにして
静かに渋谷の夜空を見上げていた。






りんごの気持ちは
捉えることはできないけれど。


渋谷と
りんご。


似合わなくもなくて
それでいて
漂う哀愁も否めない


そんな感じだった。



りんごは
あの後
どうなってしまったのだろうか。



気になるようで
気にならない(笑)
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by kunku_23 | 2006-11-03 00:00 | 日記